オキョア・ドキュメント

文章下手っぴマンがじっくり書きたい時に使うよ

春とヒーローは遅れてやってくる

明日、プロ野球が開幕する。本来なら3月の中旬には開幕していたのだから3ヶ月遅れだ。3ヶ月もあれば合宿免許であればとうに取り終えてるし、1クールのアニメも終わっている。1年間放送される仮面ライダープリキュアの類も1日1話観れば観終わってしまうほどの期間だ。何にせよ、何かをやることにおいては十分な時間があると言えるだろう。


年を重ねると、時間の経過も早く感じるというが別に年齢による体の機能の変化とかじゃなくて、単純に年を重ねるということはどんどんと社会的な責任を負う場面が増え、やるべきことに追われるからではないだろうか。今年の未曾有の出来事でそう痛感した。家にいる時間は長くなり、やるべきことはあれど、手をつけない日々。これもまたこれでは時が進んでいるんだか止まっているんだかよく分からない。バイトもあったが、私の場合は数が少なく、かつ家で仕事してしまっていることもあり、日常にある稀な出来事として処理されるにすぎなかった。結局、一つだけ言えることとしては、時を動かすものがなかったということ。つまり、私にとってのそれがプロ野球だったわけだ。


娯楽は多く存在する。アニメにゲーム、漫画や小説などどれも嗜んでいるが、どれも私の時間を動かすものではなかった。やっぱりプロ野球しかなかったのだ。

思えば1シーズンでプロ野球がない期間なんて12〜1月のたった2ヶ月程度である。しかもその2ヶ月はストーブリーグとも言われ各チームの補強が盛んになる。この時期だって厳密に言えばプロ野球は動いているのである。2月になればキャンプが始まり、11月の日本シリーズで終了。このスパンをプロ野球ファンは繰り返してきた。そうはいっても毎日は勝てないしイライラすることの方が多いが、それでもないと困るのだ。だから主に移動日である月曜も大体イライラしてると思う。まあこれには日曜の翌日だからっていうこともあるけれども。結局プロ野球ファンは勝った日以外は大体イライラしてるわけで、単純計算すると300日近くはイライラしてるということになる。


それでも、ただイライラしてるというわけではなく明日に向かいながらもイライラしてるのがプロ野球ファンの特徴ではないだろうか。勝ったらその日は祝杯を挙げて余韻に浸り、負けてイライラすれどもなんだかんだで明日に期待する。そうやって"呪い"が自分に取り憑いた頃からずっと毎日を生きてきた。いや、生かされてきた。

それが今年はどうであろうか。4月に入ってすぐ練習試合が中止となり、2ヶ月も全く動きがなかったのだ。ストーブリーグでさえも選手間の動きがあり、試合のない日々にイライラしながらも来季に向けた明るい材料でまた前向きになれるというのに、今年の状況はそのオフシーズンよりも酷いということになる。


まあ、ファンに限らず選手や関係者だって今年の状況には悔しい気持ちがあるだろうが、その負のムードにも終わりを告げる。今年の春、社会的には入学式や入社式など始まりの節目を迎えられなかったが、プロ野球は"開幕"する。遅くなった2020年のプロ野球の始まり。ようやく春らしいことを迎えられる気がする。少し暑くなってきて、半袖が丁度良くなる時期に差し掛かってきているが、その"あつさ"が開幕を祝福していると思いたい。